FAQ. よくある質問

RHRについて

​RHRって何のこと?

 RHRとは、リプロダクティブ・ヘルス&(リプロダクティブ・)ライツの略です。

 リプロダクティブ・ヘルスとは、性や生殖に関する健康のこと、リプロダクティブ・ライツとはリプロダクティブ・ヘルスを保障するための権利を言います。

 ここでいう「健康」とは、病気がないとか身体が弱っていないといった身体的な健康のことだけではなく、ウェルビーイング(自分として満足のいく最良の状態)にあることで、心の健康(心穏やかにいられること)、社会的な健康(社会の中で安心して満足しながら暮らせていけること)も含まれます。

 RHRは人権の重要な一部を占めており、女性にとっては特に重要な権利です。

​人権ってよく分からないけど……?

 人権というのは、すべての人に対して保障されるべき権利のことです。国家には国民の人権を守る責任と義務があります。

 人権には、自由権と社会権という二つの側面があります。自由権とは、個人が自分に関することを自分で決められる自由のことで、自己決定権と呼ばれることもあります。社会権の方は、すべての国民が国家によって保障されるべき権利のことです。たとえば、国民の教育権を保障するために国は義務教育を無償で提供しています。

​ 女性にとってリプロダクティブ・ヘルス&ライツが特に重要であるのは、女性特有の生殖機能があるためです。

​中絶ってよくないことでしょ?

 中絶(人工妊娠中絶)は、女性が望まない妊娠をしてしまった時に最後の助けとなる手段です。中絶はリプロダクティブ・ヘルスを守るために欠かせないもので、世界中で4人に1人の女性が生涯に一度は経験するとも言われています。

 科学技術が発達して、現代の中絶はかつてのように女性の健康をおびやかすものではなくなっています。海外では、中絶薬(人工流産薬)が使われるようになって、中絶のタイミングがより早期化され、中絶を罪悪視する見方は弱まっています。近年、カトリック信者の多いアイルランドやアルゼンチンで中絶が合法化されたのも、そうした科学の進歩と人々の倫理観の変化を反映しています。

日本には堕胎罪があるって聞いたけど?

 日本の刑法には今も堕胎罪があります。しかし、刑法堕胎罪の自己堕胎罪規定(女性が自分の妊娠を自分で終わらせることを罪としている規定)は、女性の権利が全く認められていなかった明治時代に作られた法律で、日本国憲法にも国連人権規約にも反しています。

 女性の人権としてのリプロダクティブ・ヘルス&ライツを守るためには、妊娠した女性自身が自分のからだのことについて自分で決められる権利(自己決定権)を保障していかなければなりません。

(2020年9月27日の国際セーフ・アボーション・デー2020Japanプロジェクトのイベントを観た人の質問)

日本で2万円かかる吸引がアメリカでは20ポンドでできるというのはあんぐりです。その差額はだれの手に入っているんでしょうか。

(イベントで)2万円、20ドル(ポンドではなく)と言ったのは吸引器の価格(原価)の話です。これに当然ながら診察費や検査費、いろんなサービス料が加算されていくわけです。吸引器は海外では数ドル程度から高くても50~60ドルくらいのようです。

 薬の価格の話も同様です。UNFPA国連人口基金)の販売価格として、WHO必須医薬品コアリストに中絶薬を推薦する文書の中に紹介されていました。詳しくは以下をご覧ください。ミフェプリストンは高くて15米ドル、ミソプロストールは高くて2米ドル3セント(どちらも1回分)となっていたので約17米ドル、日本円にして2000円程度と考えています。
世界における中絶薬の値段 - リプロな日記も参照してみてください!

(2020年9月27日の国際セーフ・アボーション・デー2020Japanプロジェクトのイベントを観た人の質問)

(フランスの中絶可能週数は)周辺国と比べても短いようですが、ただ、週数の数え方が日本と違うと聞いたことがあります(うろ覚えです)。

「イギリスでは24週です。​胎児の異常による中絶は24週すぎても可能です。」とチャットで答えてくださった方、ありがとうございます。

 週数については、当然ながら国際産婦人科学会などもあるので、医学的には今はLMP方式(直前の月経開始日からカウントする)を共通に使っていると思います。

 週数が2週少ない数え方(受精を起点に考える)は、中絶に反対する人々がよく用いる方法です。たとえばLMPでは10週である胎児を「ほら、8週でもうこんなに育っているんだよ!」みたいなことを言うために使うわけです。

(2020年9月27日の国際セーフ・アボーション・デー2020Japanプロジェクトのイベントを観た人の質問)

独占・寡占状態になっている薬や医療機器を解消して価格を下げることも(現実的に選べる)選択肢を増やす上で必要なことだと思います。

 仰る通りだと思います。
 他にも国が現在行っている規制として最も問題なのは、母体保護法によって民間団体である公益社団法人日本産婦人科医会(会員のほとんどが母体保護法指定医師)に、業務独占の特権を与えていることだと思います。
 手動吸引器や中絶薬など、世界では中間レベルの医療職(助産師、特別な訓練を受けた看護師や薬剤師など)で十分安全に行える(投薬は産婦人科以外の医師でも可能)とされているのに、日本では指定医師しか行えない。一部の医師が独占しているために、アクセスが悪くなり、コストも高くなっているのです。

(2020年9月27日の国際セーフ・アボーション・デー2020Japanプロジェクトのイベントを観た人の質問)

同意書が必要なのは本当に許せない。

 配偶者の同意を求めることや、女性のみが罰せられる可能性のある法律があるのは「女性差別」であると、国連女性差別撤廃条約の委員会が日本国に何度も指摘していますが、政府は知らん顔です。本当に許せません。

(2020年9月27日の国際セーフ・アボーション・デー2020Japanプロジェクトのイベントを観た人の質問)

​パートナーさんはどこで様々な避妊方法を知ったんでしょうね。学校教育?

 出演者のフランス人パートナーの話ですね?

 学校教育で学んでいると聞いています。18歳までには(おそらくもっと早い段階で)避妊や中絶のみならず、婦人科の病気のことなども学んでいるそうです。

(2020年9月27日の国際セーフ・アボーション・デー2020Japanプロジェクトのイベントを観た人の質問)

​週数が進んでからの中絶は特に、自宅で一般の人が自宅で嬰児を見て個人で処置するっていうことはメンタル的にも大丈夫なのでしょうか、、、

 日本も海外も、いわゆる「初期中絶」が大多数を占めており、中期以上の中絶は、海外でも基本的には医療施設で行うことが一般的です。
 中絶薬の自宅送付は、妊娠のごく初期に限られており、基本的に、インフォームド・コンセント(正しい情報を与えて当人に決定してもらうこと)やカウンセリングとセットになっています。

​国際セーフ・アボーション・デーJapanプロジェクトのサイトにもいろいろなQ&Aがあります。ご活用ください!