Reproductive Rightsは1994年のカイロ行動計画において、次のように定義されています。
 
“Reproductive Rights rest on the recognition of the basic rights of all couples and individuals to decide freely and responsibly the number, spacing and the timing of their children and to have information and means to do so, and the rights to attain the highest standards of sexual and reproductive health(ICPD Programme of Action 1994, para 7.3, United Nations, 1994)”
 
ここには具体的に
3つの権利が示されています。
1.子どもを産むか、産まないか、産むとしたらいつ、どのような間隔で産むかを決定する権利。
2.上記を行うための情報と手段を得る権利。
3.性や生殖に関する健康を最大限享受する権利。
 
1については、カイロ会議以前から言われていた「リプロダクティブ・フリーダム(生殖に関する自由)」の概念に含まれる婚姻の自由、配偶者選択の自由、子供を産むか産まないかの決定の自由として位置付けられる権利(自由権)に該当します。この自由権は、近代の人権思想の枠組みでは、国家権力の干渉を受けない個人の権利の保障という立場に立っています。
 
2については、避妊などに関する知識を含む適切な性教育を受ける権利、避妊サービスへのアクセスの保障など、「国家が保障すべき個人の権利」(社会権)に該当します。すべての個人とカップルは、生殖の自由を享受するために、受胎コントロールするための手段を持つ資格を有し、国家にはそれを果たす責任があるとする概念です。
 
3は、新しい人権と言われる「健康への権利(rights to health)」に関わります。これは「健康」というものを単なる疾病や虚弱な状態がない状態と捉えるのではなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態であると捉える考え方で、1と2の権利の保障を前提としています。
 
このように考えると、2つのリプロダクティブ・ライツ(自由権、社会権)が保障されることで、個人がリプロダクティブ・ヘルスを享受していけるようにするということがRHRの基本になります。RHRの中のライツとヘルスは車の両輪のようなもので、どちらか一方が欠けてももう一方が成り立たないのです。

 

RHRは冒頭にsexualをつけてsexual reproductive health and rights(性と生殖に関する健康と権利:SRHR)として論じられることもよくあります。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、女性のsexual reproductive healthについて次のように述べています。
 
女性の性と生殖に関する健康は、生命への権利、拷問から自由でいられる権利、健康への権利、プライバシーの権利、教育を受ける権利、差別の禁止など数多くの人権と関連している。経済的、社会的及び文化的権利委員会ならびに女性差別撤廃委員会(CEDAW) は共に女性の健康への権利には、性および生殖に関する健康が含まれていることを明示している。

つまり、国家は女性の性と生殖の健康に関する権利を尊重し、保護し、達成する責務を負っている。国連の到達可能な最高の身体的および精神的健康を享受するすべての人の権利に関する特別報告では、女性たちには(a)十分な数量での、(b)物理的および経済的にアクセス可能な、(c)差別されることなくアクセス可能な、(d)質の高いリプロダクティブ・ヘルス・ケアのサービス、用品、施設への権利が保障されるべきだとしている。
 
 

RHRリテラシーLabは、RHRに関連する研究を推進し、情報を共有することで、主に日本の女性のリプロダクティブ・ヘルス&ライツの環境を改善していくことを目指しています。

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